1学期終業式 式辞

 苦難の多かった1学期も、生徒の皆さんの笑顔と努力と忍耐、そして先生方の笑顔と努力と工夫で、無事こうして終了することができました。

 明日は、部活動の締めくくりの北設楽郡体育大会。多くの地区が大会中止を選択する中で、北設楽郡が実施できることに感謝し、明日は今までの努力が発揮できることを期待しています。

 2年生のある生徒は、「大会がなくなったら3年生がかわいそうだ。」とある先生に伝えました。ここに上下のつながりを実感しました。3年生が一生懸命練習した姿を後輩が見ていたからこその発言です。

 1・2年生にお願いします。明日、3年生は試合に、そして試合に出ないときは応援に、全力で取り組みます。その姿をしっかりと目に焼きついてください。そして、1年後、2年後の自分の理想とする姿としてください。

 

 さて、学習の面では、5月中旬からのオンライン授業に真剣に、楽しく取り組む皆さんの姿が印象的でした。その姿を喜んでいるのは、皆さんの保護者であるのはもちろんですが、ここにいる先生方も工夫して、準備してよかったなあという思いでいっぱいです。

 特に1年生は中学校の勉強をしたくてもできなかった、そしてオンラインでやっとできた。中学校の勉強って楽しい、という表情をみせました。

 2年や3年は、昨年度とは見違えるほど勉強に打ち込む姿をみせました。まだ、スマホの使いすぎで、やる気スイッチが入ってない生徒もまだ一部いるようですが、心の中ではそれではいけないと苦しんでいるはずです。がんばっている友達の姿に刺激され、自分の進路目標が明確になれば、きっと24名全員勉強大好きな、おそらく勉強も北設楽郡で一番の学校になるはずです。

 

 学校行事や1年生も楽しみにしていたチョウザメなどの学習、総合的な学習の時間は、一番後回しになっていて申し訳なく思っています。ただ、4月5月の臨時休業中の間でも、お家の仕事を手伝ったり、山や川で自然体験をしたりしている生徒がいました。もう、それだけで学校の授業の何倍もの素晴らしい学習をしています。

 さて短い夏休みですが、ぜひ総合的な学習や職場体験、福祉体験のかわりに、何か家や近所でできるお手伝いや仕事体験をしたり、近所の野山で自然体験をしたり、後藤裕道さんのように障がい者の方々になにか自分ができることはないか考えてチャレンジしてみてください。そして、豊根村のよさは何か、豊根村で働くことはどういうことか、人を大切にするということはどういうことか自分で課題を見つけて、自分で取り組んで欲しいと思います。 

 最後に、具体的なお話をします。(式では短縮しましたが、原稿を掲載します。)

①ICT教育について

 家庭ではスマホをもたせたくない、インターネットも使わせたくないというご家庭にもお願いして、各家庭に無理をお願いしてワイファイを引いてもらうことにしました。

 豊根村も予算を学校教育につぎ込み、アイパッドを78台導入してくれます。そこで、2学期からは、タブレットを毎日自宅も持ち帰ることを始めます。一人ずつ、Toyonejh.comというメールアドレスが与えられます。それがアカウントになります。自分でパスワードを設定します。そして、タブレットの中にグーグルクラスというアプリなどを入れます。

 オンライン授業だけでなく、ノート代わりにしたり、先生から課題が出されたりします。部日誌も入ります。連絡事項もタブレットの中に入ります。質問もメールでできます。

 アイパッドを持ち帰ることで、正しい情報端末の使い方ができる、自立した中学生を豊根中ではめざします。スマホで動画を見る機会があれば、ぜひアイパッドの使い方やグーグルフォアスクールの使い方を学んでおいてください。

 

②海外研・国内研について

 3年生は沖縄研修に変更、2年生は東京研修を秋に検討しています。なんとか実施できるよう祈っています。万が一、それもだめそうになったら、3年生については、みなのアイデアで一生の思い出に残るような研修をぜひ提案してみてください。ある学校では地元の温泉旅館にみんなで泊まって思い出づくりをしたそうです。生徒会を中心に昨日も楽しい企画をしてくださいました。きっとできます!

 

③新型コロナ感染症に負けないために

 たくさん食べ、たくさん体を動かして、早ね早起きをしましょう。

 

 それではたくさんお話しましたが、最後は「いきていればまるもうけ」短い夏休みとなりますが、安全で充実した夏休みになるようお祈りして、終業式のあいさつとします。