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11月26日 職業講話

 学校を出たすぐのところに「茶禅一」の看板があります。銀橋を渡らずにずっと道を上っていった東栄町御園に、そのお店はあります。

 職業講話の2回目は、そば、お茶、かき氷、ダンススクールと多角経営をされている「茶禅一」と「おもてや園」のオーナー、尾林さんに来ていただき、話を聞かせていただきました。

 なぜ御園で行列ができるお店ができたか。こんな山奥でなく、国道沿いで店を開いたらという意見もあったが、まちのお蕎麦屋は庭に庭園があるが、御園ならお金をかけて庭園をつくらなくとも、ただで素晴らしい景色を眺めながらお蕎麦屋ができる。それが決めてだったようです。ぜひ、「茶禅一」のホームページを見てください。(校長)

茶禅一ホームページ

 

<鈴木先生のメモ>

 1 お茶の販売について

 中学校では、どこにでもいる普通の中学生だった。

 バブルが弾けて、就職難。やりたいことも見つからないから、地元東栄町に戻って来ようと決断した。

 東栄町に戻ってきて、家のお茶を継ぐとともに、地元の土木会社に就職して、事務員として働き始めた。3年経ったある日、事務員はあっていない気がして、自分から志願して現場に配置してもらえるよう志願をした。この決断が「自分が初めてやりたいことを決めて、やり始めたこと」だった。

 土木現場で、自分に自信がでてきた。もともと、家のお茶継ぐ予定だったので、お茶について全力でやったらどうなるんだろうと考え、会社を辞めた。お茶は春には農作業が終わるため、空いた時間にできることはないかと考え、蕎麦屋も始めた。

 店を始めたが、1日に1人とか2人しかお客さんは来なかった。そこで、美味しい店を調べて食べ歩いたり、他店の内装を真似したりして、改良を重ねた。10年経った頃にやっと行列ができるようになった。

 そんなある日、お茶を頑張りたいと思ったのに、そばに真剣になっていることに気づいた。お茶をなんとかして、今の商売と絡められないかと試行錯誤をし、他店にはない茶そばを開発した。そうすると、さらに人気が出てきて、お茶の売り上げも上がってきた。

 2019年には、ミシュランの調査員が来て、ビブグルマンに選んでいただけた。これも自信につながった。

 

 昨年からのコロナ禍の中でも多くに人に来ていただけた。ただ、1日に打てる蕎麦の量は150杯まで。開店11時には、もう完売している状態だった。今は完全予約制にしている。

 さらにお茶を盛り上げようと、かき氷も売り始めた。東京に行って修行をして、お茶とを取り入れたシロップを開発して、出すようにした。

 ただ、簡単に挑戦しましょうといったけれど並大抵のことではない。自分で決めたことだからこそ、ここまで頑張って来れたと思う。

 

2 ダンススクールについて

 ダンスについても、最初は上手じゃなかった。

 けれど、好きなことだから、研究して、たくさん練習をして、上達をすることができた。それで、自信もついて、大学時代コンテストに出て、賞をもらえるようになった。

 地元に帰って来てから、地域の方の依頼でダンスを教えるようになった。地元の人の笑顔が嬉しくて、ダンススクールも頑張ることができた。

 自分の好きなことで周りの人から感謝されることができるんだと気づいた。

 今、夢を決めて、それに向かって努力することは難しいと思う。選択肢がたくさんある。もちろん、夢を決めて、今から頑張るのは素晴らしいと思う。もし、今はなんとなく生きている人がいたら、覚えておいてほしい。これから生きていく上で、決断をする時が来る。その時に、その道で生きていくと覚悟をして決断できるようにしてほしい。また、自分で考えて、行動に移していくと、少しずつ道がひらけてくる。頑張りたいと思うことができたら、頭をフルに使って、考えながらその道を邁進して行ってほしい。

 豊根村で頑張りたいというみなさん。テレワークが普及して、田舎にいてもできることが増えてきました。豊根村でどんなことをしようかな、できるかなと常にアンテナを高くして、これから生きていってほしい。きっと将来に活きてくると思います。

 

3  生徒からのお礼の言葉(生徒会長金指君)

 「挑戦することの大切さを学びました。自分の好きなことも大事だし、世の中のこともよくみて、いろんなことに挑戦をしたいと思いました。」

 

4 鈴木先生より

 今年度総合的な学習でも地域のことを考え、様々な活動に挑戦して見た皆さん。どんどん新しいことに挑戦していってほしいです。