卒業式送辞・答辞
送 辞
厳しい冬の寒さが和らぎ、木々には春はまだかと、新しい芽がゆっくりと息吹いています。風もあたたかく、春の訪れを感じられるようになりました。本日、卒業式を迎えられた卒業生の皆さんに、在校生を代表し、心よりお祝い申し上げます。
皆さんは最上級生として、この一年、様々な面で模範となり、学校を引っ張ってくださいました。
授業では、全員が真剣な表情で取り組んでいました。朝、夕の学習でも、受験という大きな目標に向かって学習を続けていました。また、頼れる相談相手として、ぼくたちを支えてくださいました。皆さんのひたむきさ、やさしさは、まさしく「自立」した姿であり、ぼくたちのあこがれでした。
小中合同の運動会。百メートル走では、皆さんの全力で走る姿が格好よかったです。豊根中パシュートでは、並び順を変えたり、バトンパスの駆け抜け方を考えたりしました。一秒でも速くゴールするための方法をみんなで考え、授業が終わってからも練習したことが心に残っています。練習方法を真剣に考え、チームみんなに声をかけ、応援する姿を見て、運動会に向けての気持ちが高まりました。
「一笑健明(いっしょうけんめい)」のスローガンのもと、協力して作り上げたオンラインでの豊煌祭。やり方も大きく変わり戸惑う私たちに「困ってない?」とそっと声をかけてくださり、一緒に係活動を進めてくださいました。
皆さんが撮影した「豊根学園 ~俺の人生を決めるのは俺だ~」では、一人一人の個性を活かした演技に引き込まれました。さらに、豊根中のICT機材をフルに活用した動画での発表も新しく、すばらしいと思いました。
全校発表のボディーパーカッションでは、三年生が、最初、演奏を披露してくださいました。真剣な表情が格好よかったです。当日、何度も三年生と一緒に練習してきた演奏が一つにまとまり、達成感は格別でした。
ぼくたち生徒はもちろん、お家の方や地域の方など、多くの人に楽しんでもらおうと休み時間も使って準備を続ける姿を見て、自分たちもよりよい豊煌祭にしたいと、頑張ることができました。
先輩方と汗を流した部活動。先輩方の姿から、上達するためには、基礎を大事にし、何度も練習することが大切であることを学びました。また、チームを盛り上げたり、アドバイスをしてくださったりと、ぼくたちを支えて下さいました。
駅伝部では、先頭を走る先輩に追いつこうと、必死になってついていきました。また、先輩方の励ましで、辛い練習をみんなで乗り越えることができました。おかげで駅伝大会では、たくさんの人が自己ベストを出すことができました。選手、サポートがそれぞれの役割を果たし、豊根中が一つになったからこそだと思います。
常に部全体のことを考え、声をかけてくださる先輩方のように、ぼくたちも豊根中学校の部活動を盛り上げていきます。
ふり返ってみると、常に先輩方はぼくたちのことを思いやり、大切にしてくださいました。また、何事にも真剣に取り組む先輩方の姿は私たちのあこがれです。これまで先輩方が、僕たちに残してくれたよき伝統を引き継ぎ、豊根中学校の新しい歴史の一ページを作りあげていけるよう努力します。
みなさんと過ごした日々を思い出しながら「大切なもの」を歌います。聞いて下さい。
いよいよお別れのときです。皆さんの後輩として、この学び舎で共に生活できたことを心から誇りに思います。これまで本当にありがとうございました。皆さんのご健康とご活躍を祈念して、送辞とさせていただきます。
令和三年三月三日 在校生代表
答 辞
冬の寒さが和らぎ、暖かな風を感じる季節になりました。先ほど校長先生をはじめ、ご来賓の皆様、在校生の皆さんからお祝いのお言葉をいただきましたことに、心より御礼申し上げます。今、卒業の時を迎え、感謝の気持ちでいっぱいです。
三年前、期待と不安を胸に、僕たちは豊根中学校に入学しました。初めは、何もかも戸惑うことが多く、不安な毎日を過ごしました。しかし、日々の勉強や部活動、運動会や豊煌祭などの様々な行事、先輩や後輩、仲間との関わりを通じて、僕たちは三年間で本当に多くのことを学び、成長することができました。
一年生では、豊煌祭が心に残っています。初めての豊煌祭でしたが、準備など先輩が教えてくれたので、安心して行うことが出来ました。一年間で学んだことを劇にまとめ、みんなで何度も練習して発表することができました。
二年生では、国内研修で東京に行きました。目的地までの電車の乗りつぎや、町を歩いたことで、東京の雰囲気を感じることだけでなく、自分たちで計画を立て、見通しをもつことの大切さを学びました。学校生活では、先輩と一緒にリーダーとしての仕事を担うようになり、豊根中学校を支えるという気持ちが高まりました。
三年生になり、オンライン授業からスタートしました。臨時休業後は一、二年生の時とは違い、すぐにリーダーとして、自分から発言したり、指示を出したりする機会が増えました。大変なこともありましたが、そのたびに仲間と相談することで、お互いの絆がより強くなっていくことを感じました。一番の思い出は、宿泊研修に行くことができたことです。新型コロナウイルスの関係で、毎年三年生が行っていた海外研修が中止になりとても残念でしたが、多くの方のおかげで蒲郡市へ一泊二日で行くことができました。宿泊研修を通して、これまで以上に仲間と過ごす時間が大切であることに気づきました。
三年間取り組んできた部活動は、僕たちを心身共に成長させてくれました。駅伝部では、みんなで協力して目標に向かっていくことを通して、チーム一致団結し、郡の大会では、選手としてだけでなく、応援も全力で取り組むことができました。卓球部では、みんなで声を出し合い、お互いの技能を高めながら練習に取り組むことが出来ました。剣道部では、自分が苦手な練習にも取り組み、技能を高めることが出来ました。剣道を通して精神力も高めることができ、仲間との大切さや礼儀を学ぶことが出来ました。弓道部では、新しく入部してきた後輩に、優しくアドバイスをする事ができました。
在校生の皆さんも、新一年生の見本となって真剣に頑張ってください。
授業ではどの教科も熱心に取り組み、積極的に挙手をして、自分の考えを伝えるようにしました。中でも総合的な学習の時間には、僕たちの故郷、豊根村のために何ができるかを、一人一人が真剣に考えて行動に移しました。そして、中学校生活最後の豊煌祭では、初のオンライン開催で、一から自分たちで作り上げることができました。例年とは違う豊煌祭でしたが、生徒全員で本気になって取り組み成功できたことは、とてもよい経験になりました。
思い返せば、本当に充実した三年間でした。愛情をもって接してくれたみなさんへの感謝の気持ちを胸に「愛のうた」をうたいます。
地域の皆さん、これまで様々なご支援をいただき、ありがとうございました。これから地域を担う一員として頑張ります。
在校生のみなさん、一緒に中学校生活を過ごすことができたことに感謝しています。これからも豊根中学校の生徒であることに誇りをもって、仲間同士高め合い、さらに学校を盛り上げていってください。
先生方、僕たちのために日々熱心にご指導いただき、ありがとうございました。僕たちは、この豊根中学校を巣立ちますが、今後も変わらぬご指導よろしくお願いします。
お父さん、お母さん、家族の皆さん、いつも僕たちのことを第一に考え、一緒に悩み、応援してくれてありがとうございます。これから僕たちが歩んでいく姿を温かく見守ってください。
僕たちは今、新しい人生の第一歩を踏み出します。これからどんな困難に出会ったとしても、この地で、この仲間とともに学んだことを宝物として、目標に向かって進んでいきます。今まで本当にありがとうございました。
令和三年三月三日 卒業生代表